ベストセラー『嫌われる勇気』の著者が書いたライティング本、『20歳の自分に受けさせたい文章講義』についてご紹介します。
正直にいうと、目新しさはありません。他のライティング本にも書いてあることが多いです。
それでも、読む価値は十分にあります。すでに他の本を読んだことがある人にも、オススメできます。
その理由は、「分かりやすい、独自の説明」にあります。
たとえば後で紹介する「主張:理由:事実」を、「論理のマトリョーシカ人形」と名付けています。
こういった「たとえ」が秀逸なため、その後ずっと記憶に残りつづけるのです。
他にも、「序論 本論 結論」は、あらゆる本に書かれていることですが、それを筆者は「カメラワーク」にたとえて表現。
工夫が伝わってくる、良書でした。
レビュー:
目新しさが無い、ということで★1つ減らしました。
逆にいえば、「今までライティング本を読んだことが無い人」には★5つです。
☑︎ 今までに、良いライティング本に出会っていない
☑︎ 細かな表現ではなく、基礎を知りたい
☑︎ 文章の構成にいつも悩む
☑︎ 【導入】の書き方を知りたい
☑︎ 自分の書いた文章に、説得力がない
本を読んで、文章の書き方がどう変わったか

これだけでお値段以上!「主張:理由:事実」
要は、「主張を理由で支え、理由を事実で支える」という、文章構成です。
(詳しい話は、本をお読みください)
この手法が使える理由は、”シンプル”だからです。
複雑なテンプレートを当てはめる手法。論理学を元にしたレポートの書き方。僕が読んできた本の中には、こんな内容の本もありました。
こういった本は、読んでいる時は「なるほど・・!」と感動するのですが、実践では使いものにならないことが多い。
原因は、難しすぎること。読書としての楽しみはありますが、「使えるかどうか」は別です。
それに対し、この「主張:理由:事実」は、あまりにシンプル。だからこそ、使えるのです。
文章を書いている時に、常に意識することができますからね。
論理学など学ばなくとも、手軽に「論理的な」文を書くことができます。
他に意識している、ライティング技術
■ 「起”転”承結」が使いやすい。「起承転結」は小説の型だから、ふつうの文章にはなじまないと、よく言われます。ところが順番を少し変えるだけで、有用な型に変わるのです。
実はこの記事の導入文(目次の上)は、「起”転”承結」でできています。
■「仮説 & 検証で、読者をプレイヤーにする」。これは目新しいモノではありません。でもやはり、分かりやすい独自の説明のおかげで、妙に頭に残ります(笑)
すべて、使いやすいテクニックばかりです。
今はこの3つのテクニックを、意識しているところ。
3つを無意識にできるまで昇華させたら、他の技法も使っていきたいですね^^
書評:『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

よかったところ
ベストセラー作家の「文章の書き方」が、お手軽に読めるのだから、レビューが高いのもうなずけます。
「よかったところ」は、すべてが「使える」ことです。
冒頭でも紹介した通り、「論理のマトリョーシカ人形」や「起”転”承結」など、フレーズが頭に残りやすい。
そのため文章を書いているときに、これらフレーズが頭にフワッと思い浮かんできます。
「起~~ 転~~」とうなりながら文章を書いたりもしてます(笑)
細かい表現テクニックには言及せず、基本を書いているのもすばらしい。
最初の1冊に、最も適しています。
細かな表現力は、この本をしばらく実践した後に、考えていけばよいでしょう。
■【導入の3つの型】が、紹介されている。「映画」に喩えられていて、記憶しておきやすい。・・導入文を苦手としている人も多いのでは?
■「書くこととは、考えること」など、そもそも「書くこと」について言及されている。ライターの”姿勢”を教えてくれる。
■第4章では、【推敲】の仕方を教えてくれる。
■ 各章の末尾に、「まとめ」が箇条書きで書かれている。そのため、後から復習がしやすい。
ビミョーだったところ
人によっては、読みにくいと感じるかもしれません。
「タイガーマスク理論」や「カメラワーク」といった比喩が、逆に分かりにくく感じる人もいるでしょう。
ただし、著者は次のように言っています。
それは「思いっきり好き嫌いにとらわれること」だ。
学者さんが書いた論理的な文章が好きな人もいれば、クセの強いブロガーの「ワロタwww」的な文体が好きな人もいます。
これは好みの問題ですね。そして著者は、「好き嫌いしてもよい」と言います。
僕も、著者の文体は、あまり好きな方ではありません。
それでも非常に参考になりましたし、自信を持ってオススメでる本です。
著作であるベストセラー『嫌われる勇気』が好きな方なら、むしろ「読みやすい」と感じるでしょう。
↓の方は、読みやすいと感じたみたいです。
『20歳の自分に受けさせたい文章講義』をマナブログ見て、すぐにAmazonで購入。
いや〜、読みやすい。#マナブログ#古賀史健— Yukiesta (@Yukiesta3) July 9, 2019
口コミ
「書くために考える」のではなく「考えるために書く」
自分は文章を書くのが苦手なので勉強している本に書いてあった言葉。
めちゃくちゃ腑に落ちた。
順番が逆だったんだ。
(「20歳の自分に受けさせたい文章講義 」古賀史健著 より)— Hitoshi Oikawa (@HitoshiOikawa) June 17, 2019
20歳の自分に受けさせたい文章講義を最近読み始めてるんですが、この本で文章を書く時の価値観がガラッと変わりそう🤔
また読んだら感想と共にシェアしたいと思います🙌
— 誠太@SEOブロガー (@AfiSeita) May 1, 2019
ちなみに僕は、
古賀史健さんの「20歳の自分に受けさせたい文章講義」
という本をオススメしています。この本をひとまず読んでおけば、
ライティングの基礎が身につきます。— 王子♛︎ (@prince_land7) April 13, 2019
やはり、全体的に良い口コミばかりでした。
初心者ブロガーさんの口コミが多かったです。この本を勧めている有名ブロガーさんの影響でしょうね。
初心者ブロガーなら、まずはこの本だけに集中して、50記事くらい書くと良いと思います。
※もちろん、ブログ以外の、あらゆる文章にも使えます。
↓記事で、ライティング本の【まとめ記事】を書いています。こちらも参考にしてください。
https://ayatoyukawa.com/writing-books/